講義

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教員が担当する主な講義は以下になります。

詳細(シラバス)については、こちらからご覧ください。

統計計量分析

複雑化する情報社会において、企業経営や生産マネジメントにおける意思決定は、勘や経験に頼ることのない「定量的」かつ「客観的」な評価基準に基づいたものである必要があります。

本講義では,生産活動の効率性を定量的・相対的に評価するための手法である「データ包絡分析」や関連する統計的手法について学習し、事実ベースかつ多角的な視点から物事の本質を捉えるための能力を養います。

具体的な授業内容は以下の通りです。

授業テーマ授業内容
1イントロダクションデータ包絡分析の意味や目的、定量データに基づく客観的な意思決定の重要性について理解する。
2線形計画と図的解法線形計画問題とその図式解法について理解する。 
3双対問題の導出双対性及び双対問題の機械的な導出方法について理解する。 
4単体法の実装Excelソルバーを用いて、単体法を実装する。
5比率形式と乗数形式データ包絡分析の比率形式と乗数形式での定式化について理解する。
6乗数形式の実装Excelソルバーを用いて、乗数形式のデータ包絡分析モデルを実装する。
7包絡形式と参照集合データ包絡分析の包絡形式での定式化と参照集合について理解する。
8包絡形式の実装 Excelソルバーを用いて、包絡形式のデータ包絡分析モデルを実装する。 
9投入指向と産出指向データ包絡分析の投入指向型モデルと産出指向型モデルの違いについて理解する。 
10産出指向モデルの実装Excelソルバーを用いて、データ包絡分析の産出指向型モデルを実装する。 
11二項検定二項検定を例に統計的仮説検定の手順について理解する. 
12スチューデントのt検定対応なしの2群の平均値の差のパラメトリック検定であるスチューデントのt検定について理解する. 
13マン・ホイットニーのU検定対応なしの2群の平均値の差のノンパラメトリック検定であるマン・ホイットニーのU検定について理解する. 
14クラスカル・ウォリス検定対応なしの3群以上の平均値の差のノンパラメトリック検定であるクラスカル・ウォリス検定について理解する.
15教場試験教場試験を行う。
統計計量分析(社会統計)の授業内容一覧

※授業内容は進捗状況や年度により変更になる場合がありますので、予めご了承ください。

参考書籍は以下の通りです:

Wade D. Cook and Joe Zhu(森田浩 訳) 『データ包絡分析 DEA』 静岡学術出版

※本テキストの購入は必須ではありません。

データ包絡分析 DEA

上級統計計量分析(大学院)

上級統計計量分析では、学部の社会統計(統計計量分析)に比べてより発展的な内容を扱います。

具体的な授業内容は以下の通りです。

授業テーマ授業内容
1イントロダクションデータ包絡分析の意味や目的、定量データに基づく客観的な意思決定の重要性について理解する。
2線形計画と図的解法線形計画問題とその図式解法について理解する。  
3単体法単体法の基礎と4つの特殊ケースについて理解する。
4双対問題の導出①双対性及び双対問題の機械的な導出方法について理解する。 
5双対問題の導出②足し合わせ及びラグランジュ緩和問題を経由した双対問題の導出方法について理解する。
6単体法の実装Excelソルバーを用いて、単体法を実装する。
7比率形式と乗数形式データ包絡分析の比率形式と乗数形式での定式化について理解する。
8乗数形式の実装Excelソルバーを用いて、乗数形式のデータ包絡分析モデルを実装する。VBAを用いたモデルの自動化も行う。 
9包絡形式と参照集合データ包絡分析の包絡形式での定式化と参照集合について理解する。
10包絡形式の実装 Excelソルバーを用いて、包絡形式のデータ包絡分析モデルを実装する。 VBAを用いたモデルの自動化も行う。
11投入指向と産出指向データ包絡分析の投入指向型モデルと産出指向型モデルの違いについて理解する。 
12産出指向モデルの実装Excelソルバーを用いて、データ包絡分析の産出指向型モデルを実装する。VBAを用いたモデルの自動化も行う。
13規模の収穫一定と可変データ包絡分析の規模の収穫一定モデルと可変モデルの違いについて理解する。 
14規模の収穫可変モデルの実装Excelソルバーを用いて、データ包絡分析の規模の収穫可変モデルを実装する。VBAを用いたモデルの自動化も行う。 
15授業の総括と期末レポートこれまでの学習内容を総括し、期末レポートの出題ポイントについて解説する。
上級統計計量分析の授業内容一覧

経済経営学演習(学部ゼミ)※学部3・4年生向け

ゼミでは、経済における重要なステークホルダーである「生産者(もしくは消費者)」の「持続可能性」に着目した分析を行っています。

具体的に、3年生の前期には、環境経済学(資源・エネルギー経済学)や計量経済学の基礎的な知識をグループによる輪読形式で学習します。

輪読に用いるのは以下のテキストの片方(隔年併用)です:

環境経済学をつかむ 第4版(栗山浩一・馬奈木俊介 著)有斐閣

環境経済学をつかむ

環境経済学の第一歩(大沼あゆみ・柘植隆宏  著)有斐閣ストゥディア

環境経済学の第一歩

3年生後期からは、興味関心のある分析テーマを各自決めてもらい、アンケート調査や公開データ等をベースに、エクセルや統計ソフトウェアを用いた実証データ分析を行ってもらいます。計量経済学やPCスキルに不安があっても全く問題ありません。適宜サポートしていきます。

以下はこれまでのゼミ生(学部生)の卒論テーマです:

学生名卒論テーマ
1石橋知大ギャンブルは犯罪を増やすか?日本のパチンコデータによる実証分析
1久木田夏彦桜島の降灰が地域犯罪に与える影響
1坂田智哉農業経営体の収支データに基づくライフサイクルGHG排出量の推計
1寺師奏一海が主観的幸福度に与える影響
1藤嶋大和マッチョのLCA:健康志向型の食生活が個人のカーボフットプリントに及ぼす影響
1伊東千智コンパクトシティが都市のCO2排出に与える影響
1山口豪介産業連関分析を応用した労働負荷フットプリントの推計フレームワークの構築
1山北翔大成長期における食育が個人の食品ロス削減意識に及ぼす影響
1石牧之環境保護に関する意識と知識のギャップが消費者のレジ袋削減意識に及ぼす影響
1鍛治屋智啓福島原発事故が川内原発周辺の地価に与える影響
学部生の卒論テーマ

また、日頃のプレゼンテーションや質疑応答、課外活動等を通して、以下の4つの能力を養うことを目指します:

  1. 分析力:解決すべき任意課題を見つけ出す力;
  2. 思考力:任意課題の解決方法を考える力;
  3. 実行力:任意課題の解決に実際に取り組む力;
  4. 伝達力:課題解決までのプロセスを他者に伝える力。

また、個別の学習目標は以下の通りです:

  1. 任意の社会課題を,社会・環境・経済といった多角的な視点から捉える
  2. データ分析を通して,任意の社会課題を客観的・定量的に分析・評価する

経済・経営学基本演習(基礎ゼミ)※学部2年生向け

環境経済学とは、社会にあふれる様々な環境問題の背後にある経済的原因を探り解決策を提示するための学問です。

本講義では、環境経済学の基礎知識を入門的なテキストを用いて習得し、3年次以降の個人の研究内容に応用できるようになることを主な目標とします。

併せて、プレゼンテーションの準備や質疑への応答等を通じ、情報伝達能力や課題探求力といった社会人として重要な基礎スキルを養うことも目指します。

今学期輪読に用いたのは以下のテキストです:

コア・テキスト 環境経済学(一方井誠治 著)新世社

コア・テキスト 環境経済学